先日は、こんな相談でした。
花粉症で、くしゃみが連続してでる・鼻水・四肢の冷えがひどいため、
小青竜湯を勧めたところ、後日、症状がそれほど変わらないばかりか
喉・口、唇が乾いてしまうということでした。
小青竜湯は「風寒」の邪気を受け、体内に伏している「痰飲」が風寒の影響を受けて
様々症状を起こした場合に用います。残念なことにこの場合は、
「四肢のひどい冷え症」をいう訴えを無視した結果となりました。
冷え症は陽虚の体質を反映する症状です。
麻黄を含む小青竜湯で発散すると、すでに弱くなった陽気がますます弱くなり、
津液を上に運べなくなり喉・口、唇が乾いてしまうのです。
陽虚では、主に脾腎陽虚の病理状態がみられ、また花粉症の方では、
8割以上に脾腎陽虚がみられます。
花粉症の患者には、脾腎の陽気を補いながらの治療が必要です。
小青竜湯の単独投与は、あまりすすめません。
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